マンジャロ(チルゼパチド)の副作用は?臨床研究からわかること

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、週に1回注射する GIP/GLP-1受容体作動薬 であり、糖尿病の改善と体重減少の両方に効果があります。しかし、すべての薬と同様に、副作用が起こる可能性があります。
目次
主な副作用:消化器症状が中心
マンジャロで最もよく報告される副作用は、消化器系の症状です。
よく見られる副作用(頻度順)
症状 | 内容 | 発現頻度(目安) |
---|---|---|
吐き気 | 胃のムカつき、食欲不振 | 約15〜25% |
下痢 | 水様性・軟便 | 約10〜20% |
嘔吐 | 突発的な吐き気を伴うことも | 約5〜15% |
便秘 | 排便回数が減る | 約5〜10% |
食欲減退 | 食事量が自然と減る傾向 | 約10〜20% |
※参考:SURPASS-1〜5試験(NEJM, Lancet 2021–2022)
注意が必要な重篤な副作用(まれ)
症状 | 解説 |
---|---|
膵炎の疑い | 上腹部の激しい痛み、背中への放散痛、発熱など |
低血糖 | インスリンやSU薬を併用している方は特に注意 |
アレルギー反応 | 発疹、かゆみ、呼吸困難など(非常にまれ) |
副作用を軽減するポイント
- 医師の指示通りに段階的に用量を増やすことが重要です。
- 食事の量を控えめにして、消化器への刺激を減らす工夫も効果的です。
- 吐き気がある場合は、脂っこいものや冷たい飲食物を避けるようにしましょう。
結論:副作用と向き合いながら上手に使うには
マンジャロは非常に効果の高い糖尿病治療薬ですが、副作用にも注意が必要です。
特に治療開始初期は、体調の変化に敏感になり、医師とのこまめな連携が大切です。
はごろも内科小児科では、糖尿病や内分泌疾患の専門的な治療を行っており、副作用対策も含めた丁寧なフォローを行っています。立川市で糖尿病治療をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
引用・参考文献
- Frías JP et al. Tirzepatide versus Semaglutide Once Weekly in Patients with Type 2 Diabetes. N Engl J Med. 2021;385(6):503–515.
- Jastreboff AM et al. Tirzepatide once weekly for the treatment of obesity. N Engl J Med. 2022;387:205–216.