1型糖尿病と2型糖尿病の違いを理解しよう|はごろも内科が解説

「糖尿病」とひとことで言っても、実は1型糖尿病2型糖尿病の2つの主なタイプがあるのをご存じでしょうか?
それぞれ原因も治療法も異なります。この記事では、医療知識がない方でも理解しやすいように違いを解説します。


目次

糖尿病とは?基本のおさらい

糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる状態のことです。
通常、インスリンというホルモンが血糖値をコントロールしていますが、糖尿病ではインスリンの分泌や働きに問題が生じます。


1型糖尿病とは?

原因

1型糖尿病は、自己免疫反応によってインスリンを作る細胞(膵臓のβ細胞)が破壊されてしまうことが原因です。
多くは子どもや若年層に発症しますが、大人でも発症することがあります。

特徴

  • 急に発症することが多い
  • インスリン注射が必須
  • 遺伝や生活習慣よりも体質・免疫の異常が原因

2型糖尿病とは?

原因

日本人の糖尿病の約90%以上が2型糖尿病です。
食べ過ぎ、運動不足、肥満、加齢、遺伝的体質などが関係し、インスリンの分泌量が減ったり、効きが悪くなったりします。

特徴

  • ゆっくり進行し、自覚症状が少ない
  • 食事・運動療法から開始、内服薬やインスリン注射も
  • 中高年に多い(40代以降)

1型と2型の違いを比較!

比較項目1型糖尿病2型糖尿病
主な発症年齢子ども~若年中高年(40代以降)
発症のスピード急激ゆっくり進行
原因自己免疫(体質)生活習慣・肥満・遺伝
インスリン必須(体内で作れない)状況により必要
予防できない食生活・運動で予防可能

どちらのタイプも放置は危険

1型・2型を問わず、糖尿病を放っておくと次のような合併症のリスクがあります。

  • 網膜症(視力低下)
  • 腎症(透析が必要になることも)
  • 神経障害(しびれ・感覚異常)
  • 心筋梗塞や脳梗塞のリスク増

まとめ|糖尿病の早期発見・管理を

1型と2型の糖尿病は原因も対応も異なりますが、共通して言えるのは「早期発見・継続的な管理が大切」ということです。

『はごろも内科小児科』では、糖尿病の種類に応じたきめ細かい診療と、合併症の予防に力を入れています。
「最近体がだるい」「健診で血糖値が高いと言われた」など気になることがあれば、お気軽にご相談ください。


よくあるご質問(Q&A)

Q. 自分が1型か2型かわかりません。どうしたらいいですか?
A. 血液検査でインスリンの量や抗体の有無などを調べることで、正確に判別できます。ぜひ内科を受診してください。

Q. 糖尿病は完治できますか?
A. 現時点では「完治」は難しいですが、血糖を良好に保つことで健康的な生活を送ることは可能です。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろもないか小児科院長に就任。


日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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