🏥ステロイドと糖尿病の関係について

「ステロイドを使うと糖尿病になるって本当?」「糖尿病があるけど、ステロイドは使って大丈夫?」と不安に感じる方は少なくありません。

ステロイドは、炎症やアレルギー、自己免疫疾患など幅広い病気の治療に欠かせない薬です。一方で、副作用として血糖値が上がりやすくなることが知られています。実際に、ステロイド治療をきっかけに「ステロイド糖尿病」を発症することもあります。

この記事では、「ステロイドと糖尿病の関係について」を、わかりやすく解説します。立川市・国立市・国分寺市・小平市周辺で糖尿病や血糖値について相談できる内科を探している方にも参考になる内容です。


目次

ステロイドとはどんな薬?

ステロイド(副腎皮質ステロイド)は、体の炎症を抑えたり、免疫の働きを調整したりする薬です。もともと人の体内で作られているホルモンをもとに作られています。

以下のような病気でよく使用されます。

  • 気管支喘息
  • アトピー性皮膚炎
  • リウマチ
  • 膠原病
  • 腎炎
  • アレルギー疾患
  • 新型コロナ後の炎症治療 など

飲み薬、注射、吸入薬、塗り薬などさまざまな種類があります。


なぜステロイドで血糖値が上がるの?

ステロイドには、血糖値を上昇させる作用があります。

主な理由は次の3つです。

1. インスリンの効きを悪くする

インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、ステロイドはその働きを弱めます(インスリン抵抗性)。

すると、血液中の糖が細胞に取り込まれにくくなり、血糖値が高くなります。

2. 肝臓で糖を作りやすくする

ステロイドは肝臓で糖を作る働きを強めるため、必要以上に血糖が増えてしまいます。

3. もともとの糖尿病体質を表面化させる

「まだ糖尿病ではないけれど予備軍だった」という方では、ステロイドをきっかけに糖尿病が発症することがあります。

特に以下に当てはまる方は注意が必要です。

  • 肥満がある
  • 家族に糖尿病の人がいる
  • 健診で血糖値を指摘されたことがある
  • HbA1cが高め
  • 運動不足

ステロイド糖尿病とは?

ステロイド使用によって起こる糖尿病を「ステロイド糖尿病」と呼びます。

特徴として、

  • 朝の血糖値はそれほど高くない
  • 昼〜夕方の血糖値が上がりやすい

という傾向があります。

そのため、健康診断の空腹時血糖だけでは見つかりにくいことがあります。


ステロイドを使うと必ず糖尿病になる?

必ずなるわけではありません。

ただし、以下の場合はリスクが高くなります。

  • 高用量のステロイド
  • 長期間の使用
  • 糖尿病体質がある
  • 高齢者
  • 肥満がある

また、短期間でも血糖値が急上昇することがあります。


糖尿病の人がステロイドを使うときの注意点

もともと糖尿病がある方は、ステロイドによって血糖コントロールが悪化することがあります。

そのため、以下が大切です。

血糖測定をしっかり行う

必要に応じて、

  • 血糖値
  • HbA1c
  • 尿糖

などを確認します。

自己判断で薬を中止しない

ステロイドは重要な治療薬です。急にやめると病気が悪化したり、体に大きな負担がかかったりすることがあります。

必ず医師の指示に従いましょう。

食事・運動習慣を整える

  • 甘い飲み物を減らす
  • 夜遅い食事を避ける
  • 軽い運動を続ける

など、基本的な生活習慣も重要です。


ステロイド糖尿病の治療方法

治療は通常の糖尿病治療に準じて行います。

状態によって、

  • 食事療法
  • 飲み薬
  • インスリン治療

を組み合わせます。

特にステロイド糖尿病では、食後血糖が高くなりやすいため、食後血糖を重視した治療を行うことがあります。

また、ステロイドが減量・中止になると血糖値が下がることもあるため、低血糖にも注意が必要です。


こんな症状がある場合は内科へ相談を

以下の症状がある場合は、血糖値が上昇している可能性があります。

  • のどが渇く
  • 水をたくさん飲む
  • 尿が増える
  • 体がだるい
  • 急に体重が減った

ステロイド使用中に気になる症状がある場合は、早めに内科へ相談しましょう。


まとめ|ステロイドと糖尿病の関係について正しく理解しましょう

ステロイドは多くの病気に必要な薬ですが、副作用として血糖値を上げることがあります。

特に、

  • 糖尿病がある方
  • 糖尿病予備軍の方
  • 長期間ステロイドを使用する方

は注意が必要です。

一方で、適切に血糖管理を行えば、必要以上に怖がる必要はありません。

はごろも内科小児科では、糖尿病や血糖値異常、ステロイド使用中の血糖管理についてご相談いただけます。

立川市・国立市・国分寺市・小平市周辺で、糖尿病について相談できる内科をお探しの方は、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。


日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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