糖尿病と運動:はごろも内科医がすすめる安全で効果的な運動法

糖尿病は、食事や薬だけでなく、「運動」も大切な治療の柱のひとつです。特に2型糖尿病では、運動によって血糖値の改善や体重管理が期待できます。

今回は、30~60代の方に向けて、無理なく続けられる運動方法と、運動時の注意点をわかりやすくご紹介します。


目次

なぜ運動が糖尿病に良いの?

運動をすると、体がブドウ糖をエネルギーとして使いやすくなります。これにより、血糖値が下がりやすくなり、インスリンの効きも良くなります。

また、以下のような効果も期待できます:

  • 血糖値のコントロールがしやすくなる
  • 体重や脂肪を減らせる
  • 血圧やコレステロールの改善
  • 心臓病など合併症の予防

糖尿病におすすめの運動とは?

特別な器具がなくても、日常生活でできる有酸素運動が特におすすめです。

1. ウォーキング(速歩)

最も手軽で安全。1日30分、週5回が目安です。息が少し弾むくらいの速さで歩きましょう。

2. ストレッチや体操

筋肉を柔らかく保つことで、ケガの予防にもなります。朝や入浴後に取り入れるのが効果的です。

3. 筋力トレーニング

スクワットや軽いダンベル体操など、筋肉を増やすことで、糖の利用効率が上がります。

4. 自転車こぎや水中運動

膝や関節に負担が少なく、運動が苦手な方にもおすすめです。


運動時に気をつけたいこと

● 血糖値の確認を忘れずに

特にインスリンや薬を使っている方は、低血糖に注意が必要です。運動前後の血糖値チェックを習慣にしましょう。

● 無理をしないこと

発熱や体調不良のときは運動を控え、医師に相談しましょう。「シックデイ」といって、体調が悪いときは血糖コントロールが難しくなります。

● 水分補給をこまめに

脱水は血糖値を不安定にする原因になります。運動中は定期的に水を飲みましょう。


運動が続かない…そんな時は?

  • 仲間や家族と一緒に歩く
  • 音楽を聴きながら体を動かす
  • 1回10分でもOK。こまめに分けてやっても効果あり!

最初から完璧を目指さず、「まずは続けること」が一番のコツです。


まとめ:運動は薬と同じくらい大事な“治療”です

糖尿病の治療において、運動はとても重要な要素です。ご自身の体調や生活スタイルに合った方法を見つけて、無理なく取り組みましょう。

はごろも内科では、糖尿病の運動指導や生活習慣のご相談も受け付けています。お気軽にご相談ください。


よくある質問(Q&A)

Q. どんな時間帯に運動するのが良いですか?
A. 食後1~2時間後の運動が、血糖値の上昇を防ぐのに効果的です。

Q. 運動しても血糖値が下がらないのはなぜ?
A. 継続して行うことが大切です。個人差もあるため、まずは医師に相談を。


糖尿病のご相談は、『はごろも内科小児科』へどうぞ。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろもないか小児科院長に就任。


日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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