高血圧と内分泌疾患の意外な関係とは|立川市の内科『はごろも内科小児科』

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高血圧は生活習慣だけが原因じゃない?

高血圧というと、塩分の摂りすぎや運動不足、ストレスなどの生活習慣が原因と思われがちです。確かにそれらも重要な要因ですが、内分泌疾患(ホルモンの病気)が隠れているケースも少なくありません。

立川市の内科『はごろも内科小児科』では、生活習慣に加えてホルモンの異常にも注目した高血圧診療を行っています。


内分泌疾患ってどんな病気?

「内分泌疾患」とは、ホルモンを分泌する臓器(甲状腺、副腎、下垂体など)に異常が起こる病気です。ホルモンは、血圧・血糖・体温・代謝など、身体のあらゆる機能を調整しているため、ホルモン異常は血圧にも大きな影響を与えます。


高血圧を引き起こす代表的な内分泌疾患

1. 原発性アルドステロン症(PA)

副腎から分泌される「アルドステロン」というホルモンが過剰に出る病気です。
特徴:

  • 若年で発症する高血圧
  • 血圧が薬でなかなか下がらない
  • 低カリウム血症(だるさ・筋力低下など)

放置すると心臓病や脳卒中のリスクも高まるため、早期発見が重要です。


2. クッシング症候群

副腎や下垂体の異常により「コルチゾール」というホルモンが過剰になる病気です。

特徴:

  • 顔が丸くなる(ムーンフェイス)
  • 中心性肥満(お腹まわりの脂肪)
  • 皮膚が薄く、あざができやすい
  • 血糖値の上昇(糖尿病を合併することも)

3. 甲状腺機能亢進症・低下症

甲状腺ホルモンが過剰(バセドウ病など)または不足(橋本病など)することで、血圧や心拍数に異常をきたすことがあります。

高血圧を伴うことも多く、心臓や血管にも負担がかかります。


どんなときに内分泌疾患を疑う?

以下のようなケースでは、生活習慣以外の原因(内分泌疾患)を考える必要があります。

  • 30代~40代で高血圧を発症
  • 血圧の薬を複数使っても効果が弱い
  • 家族歴がないのに突然高血圧に
  • むくみ・疲労感・手足のしびれなどがある
  • 高血圧に加えて、糖尿病もある

検査はどうやって行うの?

『はごろも内科小児科』では、以下のような検査を行います。

  • 血液検査(ホルモン値、電解質など)
  • 尿検査(ホルモン代謝物のチェック)
  • ホルモン負荷試験
  • 画像検査(副腎や甲状腺の超音波、CT、MRIなど)

必要に応じて専門機関とも連携し、正確な診断と治療方針を立てます。


治療法は?

内分泌疾患に由来する高血圧は、原因を治療することで改善するケースもあります。

  • 薬物療法(ホルモンを抑える、または補う薬)
  • 手術(副腎や甲状腺などの異常部位を切除)
  • 食事・生活指導(糖尿病などの合併にも配慮)

糖尿病との関係にも注意

ホルモン異常は、糖代謝にも影響を与えます。
糖尿病を合併することも多く、同時に治療することが大切です。

当院では、糖尿病と内分泌疾患の専門的な診療を行っており、患者さんの全身状態を総合的に見ながらサポートしています。


まとめ|「高血圧=生活習慣病」と思い込まないで

  • 高血圧の中には、内分泌疾患が原因のものもあります
  • 若年発症や治療抵抗性の高血圧では、ホルモン異常を疑うべきです
  • 立川市の内科『はごろも内科小児科』では、糖尿病・高血圧・内分泌疾患を総合的に診療しています

「薬を飲んでも血圧が下がらない」「体調がすぐれない」など気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。

日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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