成長ホルモンの異常:低身長や先端巨大症について

子どもの成長や大人の体調に影響するホルモンのはたらきとは?


はじめに

「子どもの身長がなかなか伸びない」「手や顔が大きくなってきた気がする」…そんな症状の背後にあるかもしれないのが、成長ホルモンの異常です。

成長ホルモンは子どもだけでなく、大人の体にも重要な役割を果たしています。この記事では、成長ホルモンの異常によって起こる「低身長」や「先端巨大症」について、『はごろも内科小児科』がわかりやすく解説します。


成長ホルモンとは?

成長ホルモンは、脳の下垂体という部分から分泌され、骨の成長や筋肉の維持、代謝の調整などに関わる重要なホルモンです。

  • 子ども:骨の長さを伸ばし、身長を伸ばす
  • 大人:筋肉・骨の維持、脂肪燃焼、血糖調整など

成長ホルモンが足りないとどうなる?【低身長症】

子どもの場合

成長ホルモン分泌不全性低身長症では、年齢に比べて身長が著しく低くなります。

症状の特徴:

  • 周囲の子どもに比べて身長が伸びない
  • 顔立ちが幼いまま
  • 筋肉量が少なく、体力が弱い

診断と治療

  • 成長曲線のチェック
  • 血液検査(IGF-1など)
  • 成長ホルモン分泌刺激試験
  • 治療法: 成長ホルモンの自己注射(主に夜間)

成長ホルモンが多すぎると?【先端巨大症】

先端巨大症は、大人になってから成長ホルモンが過剰に分泌される病気です。原因は多くの場合、下垂体にできた良性腫瘍(下垂体腺腫)です。

症状の特徴:

  • 手足や顔の骨が太く大きくなる
  • 指輪や靴のサイズが合わなくなる
  • 下あごが出てくる
  • 関節痛や倦怠感
  • 糖尿病や高血圧を合併することも

診断と治療

  • 血液検査(GH、IGF-1)・負荷試験
  • MRIで下垂体の腫瘍を確認
  • 治療法: 手術、薬物療法(ソマトスタチン製剤など)、放射線治療

成長ホルモンと糖尿病の関係

成長ホルモンには血糖を上げる働きがあり、過剰になると糖尿病を引き起こすことがあります
特に先端巨大症の方は、血糖コントロールにも注意が必要です。『はごろも内科小児科』では、糖尿病との関連を含めてトータルに診療します。


立川市で内分泌や成長ホルモンの相談なら

『はごろも内科小児科』では、内分泌専門医による丁寧な診察を行っています。

  • お子さんの成長が気になる
  • 顔つきや体型の変化が気になる
  • 糖尿病や内分泌の疾患をトータルで見てほしい

そんな方はお気軽にご相談ください。立川市で内科・内分泌をお探しの方にも安心です。


まとめ

  • 成長ホルモンは、子どもだけでなく大人にも大切なホルモン
  • 不足すると低身長、過剰だと先端巨大症の原因に
  • 糖尿病などの生活習慣病とも関連
  • 早期発見・早期治療が大切
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

はごろも内科小児科
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。


日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

目次