糖尿病と感染症の関係|発熱・食欲低下時の対応と予防

糖尿病と感染症には、互いに影響する関係があります。特に高血糖が続くと感染への抵抗力が低下し、感染症が起こると血糖値がさらに上がることがあります。糖尿病がある方すべての免疫機能が同じように低下するわけではなく、血糖管理や合併症などでリスクは変わります。

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糖尿病と感染症が関係する理由

高血糖は白血球の働きに影響します。また、血流障害や神経障害があると、傷が治りにくかったり、感染に気づくのが遅れたりします。感染症のときは体へのストレスによって、食事量が少なくても血糖値が上がる場合があります。

見逃したくない症状

  • 発熱、咳、息切れなどの呼吸器症状。
  • 排尿時の痛み、頻尿、背中や腰の痛み。
  • 足や皮膚の赤み、腫れ、膿、治りにくい傷。

症状だけで原因を決めつけず、受診時に糖尿病の治療中であることを伝えてください。神経障害がある方では、足の感染が進んでも痛みが目立たないことがあります。

発熱や食欲低下時の「シックデイ」への備え

体調を崩した日は、水分、食事、血糖測定、薬の扱いについて、事前に決めた個別の指示に従います。インスリン、SGLT2阻害薬、メトホルミンなどでは対応が異なるため、すべての薬を同じように中止・継続することはできません。

特に1型糖尿病では、インスリンを自己判断で中断しないでください。飲食が難しい、嘔吐を繰り返す、血糖値が高い状態が続く場合は早めに医療機関へ連絡しましょう。息苦しさや意識の変化があれば救急受診が必要です。

毎日の予防でできること

  • 血糖管理を継続し、手洗いや場面に応じた感染対策を行う。
  • 皮膚・足・口の状態を確認し、傷や歯のトラブルを放置しない。
  • インフルエンザや肺炎球菌などのワクチンについて、年齢・接種歴・持病に応じて医師に相談する。
  • 体調不良時の連絡先と薬の対応を、普段の診察で確認する。

よくある質問

熱が出たら食事を抜いて血糖を下げた方がよいですか?

意図的な欠食で調整するのは適切ではありません。食べられるものや水分のとり方、薬の扱いを相談してください。食事量が少なくても高血糖や低血糖のどちらも起こりえます。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。

日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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