インスリン治療とは?必要な場合・注射方法と低血糖への対処

インスリン治療は、不足するインスリンを注射などで補い、血糖値を管理する治療です。「最後の手段」という意味ではなく、病状に合わせて選ぶ大切な治療の一つです。注射への不安や生活上の負担も含めて、担当医と相談できます。

目次

インスリン治療が必要になるのはどんな場合?

1型糖尿病では、インスリンがほとんど分泌されなくなるため、インスリンを補う治療が必要です。2型糖尿病でも、分泌が不足している場合や、他の治療で十分な血糖管理が難しい場合に使用します。

著しい高血糖、重い感染症、手術の前後、妊娠中などには、一時的にインスリンを用いることもあります。糖尿病の種類や体調によって目的が異なります。

注射の回数と使い方

食事に合わせて使う製剤や、基礎的な分泌を補う製剤などがあり、回数やタイミングは個別に決めます。針の付け方、空打ち、注射部位、保管方法を実物で確認し、同じ場所に繰り返し打たないようにしましょう。

視力、手指の動き、生活時間に合わせて器具や支援方法を調整します。注射を忘れた場合は、自己判断でまとめて打たず、事前に決めた対応を確認してください。

インスリン治療中の低血糖への対処

冷や汗、手の震え、動悸、強い空腹感などは低血糖の症状です。血糖値が70mg/dL未満の場合や低血糖が疑われ、意識がはっきりして飲み込める場合は、ブドウ糖10gをとることが一般的です。約15分後に改善を確認し、改善しなければ追加対応と医療機関への相談が必要です。具体的な手順はあらかじめ主治医と確認してください。

意識が悪い、飲み込めない場合は、口から飲食物を入れず119番に連絡してください。処方されたグルカゴンがある場合は、指導された方法で使用します。

発熱・食欲低下のときは事前の指示を確認

体調不良の日は、食べていなくても血糖値が上がることがあります。特に1型糖尿病では、インスリンを自己判断で中断すると危険です。測定、飲食、薬の調整について個別のシックデイルールを決めておきましょう。

よくある質問

一度始めるとやめられませんか?

2型糖尿病では状態が改善して治療を変更できる方もいますが、全員ではありません。1型糖尿病では通常、継続が必要です。中止や減量は必ず医師と相談します。

体重が増えることはありますか?

血糖の改善などに伴い体重が増える場合があります。必要なインスリンを減らして対処せず、食事量や治療全体を見直します。

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参考資料

糖尿病情報センター:低血糖の対処法

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。


日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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