下垂体腫瘍の検査と治療の流れ|立川市の内科『はごろも内科小児科』

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下垂体腫瘍とは?

下垂体腫瘍は、脳の奥にある「下垂体」というホルモン分泌を司る器官にできる良性の腫瘍です。多くはゆっくりと成長し、早期には自覚症状がないこともあります。しかし、ホルモン異常や視力の障害などを引き起こすことがあるため、適切な検査と治療が重要です。

症状の現れ方

下垂体腫瘍による症状は、大きく分けて以下の2つです:

  • ホルモン過剰または不足による症状
     例:月経不順、性欲低下、体重増加、糖尿病の悪化など
  • 腫瘍の圧迫による症状
     例:視野が欠ける、頭痛、吐き気など

特に、糖尿病をお持ちの方やホルモンバランスに変化を感じている方は注意が必要です。

検査の流れ

立川市の内科『はごろも内科小児科』では、以下のようなステップで下垂体腫瘍の診断を行います。

1. 問診と視診

症状の経過や既往歴、生活習慣などを丁寧にお聞きします。特にホルモン異常が疑われる症状がないかを確認します。

2. 血液・尿検査

下垂体ホルモン(ACTH、TSH、GH、LH、FSH、プロラクチンなど)の異常がないかを調べます。糖尿病の合併がある場合も、この段階で同時にチェックします。

3. 画像検査(MRI)、専門施設へ紹介します

下垂体の状態を詳しく確認するため、頭部MRIを撮影します。腫瘍の有無、大きさ、周囲への影響などを評価します。

治療の選択肢

治療法は、腫瘍の種類や大きさ、症状の有無によって異なります。

1. 経過観察

無症状で小さな腫瘍の場合、定期的な検査で経過をみることがあります。

2. 内服治療

ホルモン分泌異常がある場合、薬でホルモンの分泌を抑えたり、補ったりする治療を行います。プロラクチン産生腫瘍ではドパミン作動薬が有効です。

3. 手術治療

腫瘍が大きく、視神経を圧迫していたり、症状が強い場合には、経鼻的手術(鼻の穴から腫瘍を取り除く方法)が行われます。

4. 放射線治療

手術で取りきれない場合や再発時に放射線治療が考慮されることもあります。

糖尿病との関係にも注意を

下垂体腫瘍が原因で血糖コントロールが乱れるケースもあります。例えば、クッシング病(ACTH過剰)ではインスリン抵抗性が強まり、糖尿病が悪化することがあります。

『はごろも内科小児科』では、糖尿病とホルモン異常の両面から専門的に対応しています。

まとめ

  • 下垂体腫瘍は、ホルモン異常や視野障害など多様な症状を引き起こす可能性があります
  • 立川市の内科『はごろも内科小児科』では、専門的な検査と診療を提供しています
  • 糖尿病などの内科疾患と併せた診療も可能ですので、気になる症状があれば早めにご相談ください
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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。

日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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