胃腸炎が流行った時の家庭内予防法

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はじめに:冬から春にかけて注意したい「胃腸炎」

立川市や国立市、日野市、昭島市でも、毎年冬から春にかけてウイルス性胃腸炎が流行します。
「家族の誰かが胃腸炎になったら、他の家族にうつらないか心配…」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、家庭内での感染拡大を防ぐための具体的な予防法を、内科医の立場からわかりやすく解説します。


胃腸炎の原因とは?

ウイルス性胃腸炎の主な原因は、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス感染です。
これらは非常に感染力が強く、わずかな量でも口から体内に入ることで発症します。

感染経路は主に以下の3つです:

  1. 接触感染:患者の手や便、吐物に触れたあと、口に入る。
  2. 飛沫感染:嘔吐物のしぶきが空気中に飛び散り、口や鼻から入る。
  3. 食事を介した感染:汚染された食品や水を摂取する。

家庭内での感染を防ぐ5つのポイント

① 手洗いを徹底する

最も重要なのは、流水と石けんによる手洗いです。
特に以下のタイミングでは必ず行いましょう。

  • トイレのあと
  • 調理や食事の前
  • 嘔吐物や下痢便の処理後

※アルコール消毒はウイルスに効果が弱い場合があるため、石けん+流水が基本です。


② トイレやドアノブを消毒する

ノロウイルスは非常にしつこく、環境中で長く生き残ります。
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)を薄めて使用すると効果的です。

  • 嘔吐物が付着した場所やトイレの便座、ドアノブ、スイッチ類はこまめに拭き取る
  • 拭き掃除には使い捨て手袋とマスクを着用する

③ 洗濯物の取り扱いに注意

患者が使ったタオルや寝具にはウイルスが付着していることがあります。

  • 他の洗濯物と分けて洗う
  • 85℃以上の熱湯消毒、または漂白剤を使用する
  • 乾燥機でしっかり乾かす

④ 食事はしっかり加熱

ウイルスは85〜90℃で90秒以上の加熱で失活します。
特にカキなどの二枚貝は中心部までしっかり加熱しましょう。


⑤ 体調が悪いときは無理せず受診を

下痢や嘔吐が続くと脱水症状を起こすことがあります。
高齢者や小児、糖尿病・心疾患などの基礎疾患がある方は重症化しやすいため、早めに内科を受診してください。

当院(立川市)は、国立市・日野市・昭島市からもアクセスしやすい場所にあり、
胃腸炎や糖尿病などの慢性疾患まで、幅広く対応しています。


胃腸炎が流行った時に家庭でできる「感染予防チェックリスト」

チェック項目状態
手洗いをこまめにしている
トイレ・ドアノブを消毒している
嘔吐物の処理は手袋・マスクを着用している
洗濯物を別で洗っている
発熱・下痢が続くときは早めに受診している

まとめ:家庭内予防で家族みんなを守りましょう

胃腸炎は誰でもかかる可能性がありますが、正しい知識と日々の予防で感染を最小限に抑えることが可能です。
ご家庭でできる基本的な予防を守り、もし症状が出た場合は早めにはごろも内科小児科(立川市)までご相談ください。


はごろも内科小児科

所在地: 東京都立川市(国立市・日野市・昭島市からアクセス良好)
診療科目: 内科・小児科・糖尿病内科
診療内容: 胃腸炎・風邪・糖尿病・高血圧・生活習慣病 ほか

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。


日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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