電解質異常と内分泌:ナトリウム・カリウムの異常とは?

体調不良のサインを見逃さないために知っておきたいこと


目次

はじめに:体の中の“塩”と“カリウム”のバランスはとても重要

私たちの体の中には「ナトリウム」や「カリウム」といった“電解質”が存在し、生命活動を支えています。
これらのバランスが崩れると、頭痛やだるさ、意識障害といったさまざまな体調不良の原因になることがあります。
特に内分泌疾患糖尿病と関係する場合も多く、注意が必要です。


電解質とは?

ナトリウムとカリウムの役割

  • ナトリウム(Na⁺):体内の水分量・血圧を調整します。
  • カリウム(K⁺):筋肉の動きや心臓のリズムを保つのに重要です。

これらは腎臓ホルモンの働きによって一定に保たれています。


電解質異常が起こる原因

内分泌疾患が関わることも

以下のような病気では、ナトリウム・カリウムのバランスが崩れやすくなります。

  • 副腎機能低下症(アジソン病):カリウムが上がり、ナトリウムが下がることがあります
  • 原発性アルドステロン症:カリウムが下がりやすくなります
  • 下垂体機能低下症:ナトリウムが低くなることがあります

糖尿病と電解質異常の関係

糖尿病では、以下の理由で電解質異常を引き起こすことがあります:

  • 高血糖による脱水
  • インスリン治療の影響でカリウムが細胞内に移動
  • 腎臓機能の低下による排泄障害

症状に注意:こんなときは受診を

ナトリウム異常(低ナトリウム血症・高ナトリウム血症)

  • 倦怠感・頭痛・吐き気
  • 意識がぼんやりする
  • けいれん・昏睡(重症の場合)

カリウム異常(低カリウム血症・高カリウム血症)

  • 筋力低下・脱力
  • 不整脈(命にかかわる場合も)

検査と治療について

血液検査でわかること

病院では血液検査でナトリウム・カリウムの濃度を確認します。
必要に応じて、ホルモン検査や腎機能検査も行います。

原因に合わせた治療

  • 点滴で水分・電解質を補う
  • ホルモン治療(副腎や下垂体の異常がある場合)
  • 食事指導や内服治療

はごろも内科小児科では

立川市にあるはごろも内科小児科では、内科専門医が電解質異常や内分泌の病気に対応しています。
糖尿病や慢性疾患をお持ちの方でも、安心してご相談いただけます。


まとめ

  • ナトリウム・カリウムのバランスは健康維持に不可欠
  • 内分泌の病気や糖尿病と関係していることもある
  • 気になる症状があれば、早めに内科受診を

電解質異常は放っておくと命にかかわることもあります。
「何となく体調が悪い…」そんなときこそ、立川市のはごろも内科小児科にお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。

日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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