バセドウ病の初期症状と検査について

~立川市で内科・糖尿病診療を行う「はごろも内科小児科」より~

目次

はじめに

バセドウ病(Basedow病)は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで全身に影響を及ぼす自己免疫疾患です。
初期症状は一見よくある不調に見えることが多く、見逃されやすいのが特徴です【1】。
本記事では、バセドウ病の初期症状や診断に必要な検査について、わかりやすく解説します。


バセドウ病とは

バセドウ病は、自己抗体(TRAb)によって甲状腺が過剰に刺激され、甲状腺ホルモン(T3、T4)が大量に産生される状態です【2】。
30〜50代の女性に多いですが、男女問わず発症します。


初期症状

症状は多岐にわたるため、以下のような兆候が複数重なる場合には早めの受診が重要です。

  • 動悸、頻脈
  • 手の震え
  • 暑がり、発汗過多
  • 食欲があるのに体重減少
  • イライラ、不眠、集中力低下
  • 眼球突出(進行例)

特に中高年では更年期障害や精神的ストレスと混同されやすいことに注意が必要です【3】。


検査方法

1. 血液検査

  • TSH低下、FT3・FT4の上昇
  • 抗TSH受容体抗体(TRAb)の陽性が診断の決め手となります【4】

2. 甲状腺超音波検査

  • 腫大の有無、血流亢進の評価が可能

3. 心電図・肝機能・血糖など

  • 合併症や全身状態の確認に有用

糖尿病との関係

バセドウ病により基礎代謝が上がることで、一時的に血糖が上がることがあります【5】。
また、1型糖尿病との合併も知られており、当院では糖尿病と甲状腺疾患を総合的に診療しています。


まとめ

疲れやすさや体重減少など、バセドウ病の初期症状は他の病気と重なる部分が多く、注意が必要です。
立川市で内科・糖尿病・甲状腺診療に対応する「はごろも内科小児科」では、正確な検査と個別対応の治療を行っております。

気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。


参考文献

  1. Bahn RS. Graves’ disease. N Engl J Med. 2010;362(8):726–738.
  2. Smith TJ, Hegedüs L. Graves’ Disease. N Engl J Med. 2016;375(16):1552–1565.
  3. Brent GA. Clinical practice. Graves’ disease. N Engl J Med. 2008;358(24):2594–605.
  4. Ross DS, Burch HB, Cooper DS, et al. 2016 American Thyroid Association Guidelines for Diagnosis and Management of Hyperthyroidism and Other Causes of Thyrotoxicosis. Thyroid. 2016;26(10):1343–1421.
  5. Hage M, Zantout MS, Azar ST. Thyroid disorders and diabetes mellitus. J Thyroid Res. 2011;2011:439463.
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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。

日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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