糖尿病とは?種類と原因をわかりやすく解説|はごろも内科小児科より

糖尿病という言葉はよく耳にしますが、「自分には関係ない」と思っていませんか?
実は、日本人の10人に1人が糖尿病、またはその予備群と言われており、30代以降からリスクが高まります。
本記事では、糖尿病の基本的な仕組みや種類、原因について、立川市の内科「はごろも内科小児科」がわかりやすくご紹介します。
糖尿病とは?
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。
体のエネルギー源であるブドウ糖は、本来「インスリン」というホルモンの働きでコントロールされています。しかし、糖尿病になるとインスリンの働きが不十分になり、血糖値が高くなってしまうのです。
血糖値が高い状態が続くと、目・腎臓・神経・心臓・足などに深刻な合併症を引き起こすおそれがあるため、早めの対策が重要です。
糖尿病の種類
糖尿病にはいくつかの種類があります。以下に主なものを紹介します。
1. 2型糖尿病(生活習慣病型)
日本人の糖尿病の約90%以上を占めるタイプで、運動不足・食べ過ぎ・肥満・加齢・遺伝などが原因です。
インスリンの分泌が不十分になったり、効きにくくなったりすることで発症します。
こんな方は要注意:
- 健康診断で「血糖値が高め」と言われたことがある
- 最近、体重が増えてきた
- 親や兄弟に糖尿病の人がいる
2. 1型糖尿病(自己免疫型)
子どもや若い人に多く、インスリンを出す細胞が自己免疫で破壊されることで発症します。
生活習慣とは関係なく突然発症することが特徴です。
3. 妊娠糖尿病
妊娠中はホルモンバランスの変化により、一時的に血糖値が上がり「妊娠糖尿病」と診断されることがあります。これにより胎児が大きく成長する(巨大児)リスクや、出産に伴う合併症のリスクが高まるとされています。母体の血糖値は出産後に改善することも多いですが、将来的に2型糖尿病を発症する可能性が高まることが知られています。
4.そのほかの糖尿病
糖尿病は大きく「1型糖尿病」「2型糖尿病」「妊娠糖尿病」に分けられますが、そのほかにも原因がはっきりしている糖尿病があります。これらは「その他の糖尿病」と呼ばれ、次のようなタイプがあります。
- 遺伝子の異常による糖尿病(MODYなど)
インスリンの分泌や働きに関わる遺伝子の変化が原因となる糖尿病です。若い年齢で発症することが多いのが特徴です。 - 膵臓の病気による糖尿病
膵炎、膵がん、膵臓の手術後などにより、インスリンをつくる働きが低下して発症することがあります。 - ホルモンの異常による糖尿病
甲状腺ホルモン、副腎ホルモン、成長ホルモンなどが過剰に分泌される病気(例:クッシング症候群、先端巨大症)により血糖値が高くなることがあります。 - 薬の影響による糖尿病
ステロイド薬や一部の抗がん剤、免疫抑制剤などの薬が原因で血糖値が上がることがあります。
これらは頻度としては少ないですが、原因を突き止めて適切に治療することが大切です。
糖尿病の原因は?
糖尿病の原因はさまざまですが、特に2型糖尿病は次のような生活習慣や体質が大きく影響しています。
- 炭水化物中心の食事(ご飯・パン・麺類のとりすぎ)
- 運動不足
- 肥満(特に内臓脂肪型肥満)
- 遺伝(家族に糖尿病の人がいる)
- 加齢(40代以降からリスク上昇)
まとめ|気になる方はご相談を
糖尿病は、早期に気づいて生活を見直すことで進行を防ぐことができる病気です。
健康診断で「血糖値が高い」「HbA1cが基準値を超えている」などの指摘があった方は、放置せずに医師の診察を受けましょう。
「はごろも内科小児科」では、糖尿病の検査・生活指導・内服管理まで幅広く対応しています。
気になる症状がある方、予防に興味がある方もお気軽にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 糖尿病は治りますか?
A. 現在の医学では「完治」は難しいですが、血糖値をコントロールすることで合併症の予防が可能です。2型糖尿病の早期では、食事や運動だけで血糖値を安定させられることもあります。
Q. 症状がないのに糖尿病と言われました。大丈夫ですか?
A. 糖尿病は初期には自覚症状が出にくいため、健康診断が重要です。早期から適切に対処すれば、合併症を防げます。