甲状腺とバセドウ病の再発リスク|立川市の内科がわかりやすく解説

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はじめに|「一度治ったはずなのに…」再発することはある?

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される自己免疫性の病気です。
薬で治療しても、「しばらくしてから再発した」という声も聞かれます。

この記事では、「甲状腺とバセドウ病の再発リスク」について、立川市の内科『はごろも内科小児科』がわかりやすく解説します。


バセドウ病とは?甲状腺との関係

バセドウ病は、自己免疫の異常により甲状腺が過剰にホルモンを作りすぎてしまう病気です。
ホルモン過剰の影響で以下のような症状が現れます:

  • 動悸や息切れ
  • 暑がり・汗が多い
  • 手の震え
  • イライラ・不眠
  • 体重減少(食欲があっても痩せる)

治療法とそのゴールは?

治療法には次の3つがあります:

  1. 抗甲状腺薬(チアマゾールやプロピルチオウラシル)
  2. 放射性ヨウ素治療(アイソトープ)
  3. 手術(甲状腺全摘など)

一般的には抗甲状腺薬による治療が最初に行われ、1〜2年ほど内服を続けて寛解(症状が落ち着いた状態)を目指します。


再発リスクはどれくらい?

抗甲状腺薬で治療後、約30〜50%の方が数年以内に再発するとされています。

再発のリスクが高くなる要因には:

  • 治療開始時の甲状腺の腫れが強い
  • 甲状腺自己抗体(TRAb)が強く陽性
  • 家族に自己免疫疾患(糖尿病やバセドウ病)がある
  • 治療期間が短い(1年未満)

などがあります。


再発した場合のサインは?

治ったと思っていても、次のような変化に気づいたら、再発の可能性があります:

  • 心臓がドキドキする
  • 暑がりで汗が止まらない
  • 食欲はあるのに体重が減ってきた
  • イライラや集中力の低下

少しでも不安があれば、早めに内科を受診しましょう。


再発したらどうするの?

再発した場合も、再び抗甲状腺薬の治療を行います。
ただし再発を繰り返す場合は、以下の治療も検討されます:

  • 放射性ヨウ素治療(甲状腺の機能を抑える)
  • 甲状腺の一部または全部を手術で取り除く

それぞれメリット・デメリットがあるため、患者さんの希望や年齢、生活スタイルに応じた治療選択が大切です。


糖尿病と甲状腺疾患の関係は?

自己免疫疾患である1型糖尿病の患者さんでは、バセドウ病や橋本病の合併が多いことが知られています。
また、バセドウ病で代謝が活発になると、血糖コントロールが不安定になることもあります。

そのため、糖尿病をお持ちの方は甲状腺の定期チェックが重要です。


立川市でバセドウ病や甲状腺のご相談は|はごろも内科小児科へ

はごろも内科小児科(立川市)では、内科・糖尿病内科・内分泌内科の視点から、甲状腺疾患をトータルでサポートします。

  • 再発リスクの評価
  • 血液検査・甲状腺エコー検査
  • 治療後の定期フォローや生活指導

安心してご相談ください。


まとめ|再発は予防・早期発見で対応できる

甲状腺とバセドウ病の再発リスクはゼロではありませんが、
適切な検査・治療・生活管理で、再発を防ぎながら快適な日常を送ることができます。

「ちょっと気になる症状が出てきた…」
そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。

日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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