糖尿病と感染症:免疫力が下がるって本当?|立川市の内科より解説

目次

糖尿病の人は感染症にかかりやすい?

「糖尿病になると免疫力が下がる」と聞いたことはありませんか?
実際に、糖尿病の患者さんは風邪やインフルエンザ、肺炎、尿路感染症、皮膚感染症などにかかりやすくなることが知られています。

本記事では、「糖尿病と感染症:免疫力が下がるって本当?」という疑問に答えながら、感染症を予防するためにできることを立川市の内科医がわかりやすくご紹介します。


そもそも免疫力って何?

免疫力とは、体内に入ってきたウイルスや細菌と戦う力のことです。
免疫システムが正常に働いていれば、風邪をひいても軽く済んだり、重症化を防ぐことができます。

しかし、糖尿病の患者さんではこの免疫システムがうまく働かなくなることがあります。


糖尿病になると、どうして免疫力が下がるの?

糖尿病によって免疫機能が低下する理由には、次のようなものがあります:

  • 血糖値が高いと白血球の働きが弱まる
     → ウイルスや細菌をうまく撃退できなくなる
  • 血流が悪くなることで、免疫細胞が届きにくくなる
     → 傷や炎症が治りにくくなる
  • 尿に糖が多く出ることで、細菌が繁殖しやすくなる
     → 尿路感染症のリスクが上がる

こうした理由から、糖尿病の方は感染症にかかりやすく、一度かかると重症化しやすい傾向があります。


糖尿病で注意すべき主な感染症

糖尿病患者さんが注意したい感染症には、以下のようなものがあります:

感染症の種類主な症状特徴
インフルエンザ発熱、倦怠感、咳重症化しやすい。肺炎併発に注意
尿路感染症排尿時の痛み、発熱糖尿病では再発しやすい
肺炎咳、息切れ、発熱高齢の糖尿病患者では致命的になることも
帯状疱疹発疹、神経痛血糖コントロール不良でリスク増加
足の感染症赤み、腫れ、膿神経障害や血流障害が悪化要因に

感染症を防ぐためにできること

糖尿病があっても、日ごろの生活習慣や医療の力で感染症は予防できます。

1. 血糖コントロールをしっかりと

最も基本で重要なのは、日々の血糖値を安定させることです。
急激な高血糖や低血糖は、免疫機能の低下につながります。

2. 手洗い・うがい・マスクの習慣を

基本的な感染症対策をしっかり継続しましょう。

3. 予防接種を受ける

糖尿病の方には、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されます。

4. 傷や足のチェックを欠かさずに

糖尿病では「足のトラブル」も感染の入り口です。
小さなキズも放置せず、早めに受診しましょう。


立川市で糖尿病と感染症の相談なら「はごろも内科小児科」へ

立川市の内科『はごろも内科小児科』では、糖尿病治療を専門としながら、感染症の予防や早期発見にも力を入れています

  • 血糖コントロールのサポート
  • 感染予防に関する指導
  • 必要に応じたワクチン接種
  • 在宅医療でも感染症管理を実施

「最近風邪をひきやすくなった」「治りが遅い」と感じる方は、感染症のリスクを一度見直してみることをおすすめします。


まとめ|糖尿病と感染症:免疫力が下がるって本当?

  • 糖尿病では免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなるのは本当
  • 感染症の重症化リスクも高まるため注意が必要
  • 血糖管理、ワクチン、基本的な感染予防が大切
  • 立川市の内科『はごろも内科小児科』で、感染症対策を含めた糖尿病管理が可能

糖尿病と感染症:免疫力が下がるって本当?と気になった方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。

日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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