内臓脂肪とは?皮下脂肪との違い・糖尿病との関係と減らし方

「お腹まわりが気になってきた」「健康診断で内臓脂肪に注意と言われた」という経験はありませんか?

最近ではテレビやインターネットでもよく耳にする「内臓脂肪」ですが、実際にどのようなものか詳しく知らない方も多いでしょう。

内臓脂肪は単なる体型の問題ではなく、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病と深く関係しています。

この記事では、「内臓脂肪とは何か」について、一般の患者さんにもわかりやすく解説します。

目次

内臓脂肪とは何か?

内臓脂肪とは、胃や腸などの内臓の周囲につく脂肪のことです。

お腹の皮膚の下につく「皮下脂肪」とは異なり、体の深い部分に蓄積されます。

内臓脂肪が増えると、お腹が前に突き出たような体型になりやすく、いわゆる「ぽっこりお腹」の原因になります。

特に男性に多くみられますが、女性でも閉経後は増えやすくなることが知られています。

皮下脂肪と内臓脂肪の違い

脂肪には大きく分けて2種類あります。

皮下脂肪

皮膚のすぐ下に蓄積する脂肪です。

  • お尻
  • 太もも
  • 二の腕

などにつきやすい特徴があります。

比較的ゆっくり増減し、健康への影響は内臓脂肪より少ないとされています。

内臓脂肪

内臓の周囲に蓄積する脂肪です。

  • お腹まわりにつきやすい
  • 増えやすい
  • 減りやすい

という特徴があります。

一方で、生活習慣病との関連が強く、健康への影響が大きい脂肪です。

なぜ内臓脂肪が問題になるの?

内臓脂肪は単なる脂肪の貯蔵庫ではありません。

実はさまざまな物質を分泌し、体の代謝に影響を与えています。

内臓脂肪が増えると、

  • 炎症を起こしやすくなる
  • 血糖値が上がりやすくなる
  • 血圧が高くなりやすくなる

といった変化が起こります。

その結果、生活習慣病のリスクが高まります。

内臓脂肪と糖尿病の関係

内臓脂肪が増えると、インスリンの働きが低下します。

インスリンとは、血糖値を下げるホルモンです。

内臓脂肪から分泌される物質がインスリンの働きを妨げるため、血糖値が高くなりやすくなります。

この状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。

インスリン抵抗性が進行すると、やがて糖尿病を発症するリスクが高くなります。

そのため、糖尿病予防には内臓脂肪の管理が非常に重要です。

内臓脂肪が多い人の特徴

次のような特徴がある方は、内臓脂肪が蓄積している可能性があります。

お腹周りが大きい

ズボンのウエストサイズが以前より大きくなった場合は要注意です。

運動不足

デスクワーク中心の生活や運動習慣の不足は、内臓脂肪増加の原因になります。

食べ過ぎや飲酒が多い

  • 揚げ物
  • 甘い飲み物
  • 夜食
  • アルコール

の摂り過ぎは内臓脂肪を増やしやすくなります。

健康診断で異常を指摘された

  • 血糖値が高い
  • 中性脂肪が高い
  • 血圧が高い

といった結果がある方は、内臓脂肪の蓄積が関係している可能性があります。

内臓脂肪はどうやって減らす?

内臓脂肪は生活習慣の改善に反応しやすい一方、減り方には個人差があります。短期間の効果を保証するものではありません。

食事を見直す

まずは食生活の改善が重要です。

  • 野菜を先に食べる
  • 甘い飲み物を控える
  • 間食を減らす
  • 夜遅い食事を避ける

といった工夫が効果的です。

有酸素運動を取り入れる

ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は、内臓脂肪を効率よく減らします。

体力に合わせて短い散歩から始め、少しずつ増やします。合併症や心臓・関節の病気がある方は運動内容を相談してください。

睡眠をしっかり取る

睡眠不足は食欲を増加させ、内臓脂肪の蓄積につながることがあります。

規則正しい生活を心がけましょう。

腹囲や体重計だけで内臓脂肪はわかる?

腹囲やBMIはリスクを考える手掛かりですが、見た目だけで内臓脂肪量を正確に判断できません。日本のメタボリックシンドロームの判定では、腹囲男性85cm以上・女性90cm以上を内臓脂肪蓄積の目安とし、血圧・血糖・脂質の異常を組み合わせて評価します。腹囲だけでメタボと決まるわけではありません。

家庭用体組成計の「内臓脂肪レベル」は推定値です。健診結果とあわせて経過を確認し、医師が必要性を判断した場合には画像検査などを検討します。基準より腹囲が小さくても、血糖値が高ければ受診が必要です。

よくある質問

腹筋運動だけで内臓脂肪を減らせますか?

腹筋運動だけで特定の脂肪を確実に減らせるわけではありません。食事全体の量、飲酒、日常の活動、有酸素運動や筋力運動を組み合わせて継続します。

食事を抜けば早く改善しますか?

欠食や極端な制限では栄養が不足したり、治療中の方では低血糖を起こしたりすることがあります。主食・主菜・副菜をそろえ、間食や甘い飲み物から見直しましょう。

立川市で内臓脂肪や健診結果について相談したい方へ

はごろも内科小児科では、糖尿病や生活習慣病についてご相談いただけます。受診時は健診結果とお薬手帳、体重や食事の記録があればお持ちください。検査・治療は症状や持病に応じて検討します。

糖尿病の診療案内 / HbA1cの検査と目標値 / 診療時間・アクセス

参考情報

本記事は一般的な医療情報です。診断や治療方針は、診察と検査結果に基づき個別に判断します。

気になる症状を、専門医にご相談ください

立川市・国立市・八王子市など周辺地域の皆さまへ。糖尿病・甲状腺・生活習慣病など、一人ひとりの状態に応じて診療します。

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この記事を書いた人

はごろも内科小児科【糖尿病 高血圧 内分泌 甲状腺 在宅医療】 
院長 田丸新一(Shinichi Tamaru)
医師、医学博士

立川市、国立市を中心とした地域医療を展開する、はごろも内科小児科院長。
2004年自治医科大学医学部医学科卒業。高知県県立中央病院、国保沖の島へき地診療所所長、本山町国保嶺北中央病院内科医長を経て、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科助教。東京医科大学大学院医学研究科社会人大学院入学。東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科。二次性高血圧の機械学習モデルでの研究により医学博士取得。東京北医療センター糖尿病内科、山王病院 糖尿病内分泌代謝内科副部長、東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科助教を歴任。医学の研究も積極的に行ってきた。


日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝内科専門医・指導医
日本肥満学会所属
東京都難病指定医、東京都小児慢性特定疾病指定医
厚生労働省臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会終了

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